井上家のスローライフと西小のススメ井上家のスローライフと西小通学のススメ

富士川町の里山で田んぼと畑をやりながら、自然な子育ちを実践中の井上家。
自然豊かな増穂西小学校の小さくて、アットホームな雰囲気に魅せられ、入学した息子も現在3年生!
一人一人の個性を大切にしてくださる先生方と、毎日元気にのびのびと自分を発揮しています。
我が家では、出来る限り手作りの暮らしを大切にしているので、給食ではなく、お弁当を持っていっています。
両親の思いをご理解くださり、お弁当持参通学を許可してくださる学校に感謝しています。

2009年、息子が管理する田んぼの稲刈りを西小の子どもたちが手伝ってくれました。
喜びの一日、生命をつなぐための学びにもなりました。
おいしいおむすびを作って収穫祭もしました。
2009年12月22日冬至。我が家で開催した「天空マーケット」。
ナチュラルなお店が20店以上並びました。
夜にはキャンドルナイトコンサートも・・・。

昨年十月、日本の美しい原風景ともいえる平林の西小学校の運動会を見学させていただいた。児童一人一人が心から楽しみ喜び、輝きながら活動している様子に感動。この時、息子光も自分の意思で西小学校がいいと話し、今年光は西小学校のたった一人の新入生となった。全校児童十人の小さな学校は美しい自然に囲まれ、子供たちが心と身体を健やかに育てるには最高の環境だ。上級生も純粋で大らかな子どもばかりで、光を弟のように優しく迎え入れてくれた。光は今、担任の先生との一対一の学級生活を安心の中でのびのびと楽しんでいる。先生は光のペースを尊重し、時には待ち、励ましながら本人の秘めた可能性を引き出すように授業をして下さる。先生と家庭をつなぐ連絡帳は、一学期だけですでに二冊を終了した。シャイで消極的であった光が、授業で習った楽器の演奏や読書の感想発表など全校児童の前で出来るようになり、自信が芽生えている。明るく前向きで元気に成長していくのが手に取るようにわかりとてもうれしい。いよいよはじめての運動会、はたしてどんな姿を見せてくれるのか今から楽しみだ。競い争い比べ、高学歴や高収入がよしとされる今の社会。しかしそれは必ずしも幸せにつながっていないような気がする。そんな中、自然の中でゆっくりと個性を伸ばし精神性を養い、日々人とのつながりの大切さを学びながら育つ環境と可能性がこの学校にはあるように思う。もしかして西小はこれからの先駆的存在かもしれない。

これは息子が一年生の時に増穂西小学校の案内チラシに載せていただいた文章である。入学当時本当に頼りなく見えた息子は今年三年生に進級し、元気いっぱいにわんぱくぶりを発揮し日々たくましく成長している。

増穂西小学校は不思議な学校だ。そこに学ぶ児童たちの個性をそのまま受け入れ認め包み込む。そのほんわかした雰囲気は緊張して入学してきた新入生に安らぎを与え、まるで家族と過ごしているようほっとする学校生活を送れるようになるのだ。息子もそんな西小学校の魔法にかかった一人だった。幼稚園になじめず、わずか半年でやめてしまい、家事と農作業を手伝わせながら一年半を家で過ごしていた息子だったので、はたして小学校生活になじめるだろうかという不安を持ちながら息子に合った学校を探した。

私たち家族の住む富士川町(旧増穂町)には当時3つの小学校があった。町の中心には山梨県下でも指折りの大規模の増穂小学校があり、町の南よりの山に入った小室地区には小規模の増穂南小学校、そして平林地区にある増穂西小学校である。

平林にはこれまでいろいろご縁があった。結婚式を挙げた氷室神社や隣町に住んでいたころから通わせていた小さい子供たちに農体験をする平林農業小学校、また絶景の富士山、おいしい水、美しい田園風景など大好きな場所でもあった。東京から引っ越してきて、子供を西小に通わせていた知人からも、西小学校の素晴らしさをたくさん聞いていた。そして、学校見学や運動会、三世代交流会などに参加させていただき、この学校そしてこの環境なら、ぜひ息子を通わせたいと心から思った。息子もこの学校に行きたいと言った。

小学校生活第一日目。緊張と未知の世界への不安を抱え、家の近くから教育委員会の送迎車にいやいや乗り込み、学校に到着した息子を待っていたのは、何とか息子を楽しく過ごさせたいという上級生と先生方だった。大歓迎の雰囲気に息子はいっぺんに自分の居場所を見つけ、自分を発揮して学校になじんでいった。

西小の魔法は児童だけではくどうやら新任の先生にも及ぶらしい。大きな学校にはない自然の中で、そのゆったりした雰囲気に感化され自然のリズムで児童の個性と向き合い受け入れてくださるようだ。

いつしか父兄も皆おおらかになりPTAの集まりも、楽しく和気あいあい、西小の子供たちの健やかな成長をひたすら願い、親として出来ることを楽しくやっていこうという思いをみんなで共有している。

今三年生になった息子は、相変わらず家と学校の区別なく悪ガキをしている

先生はきっとあきれつつも、長い目で見てご指導くださっているのではないかと思う。あるがままを受け入れていただける西小学校は、実は一番大切な子供たちの精神的強さを育んでくれる素晴らしき小学校だと思っている。

西小3年生保護者